【第70号】日本−史上初、1セットも落とさない完全優勝

(76年モントリオール・バレーボール・女子)

★「山田流」徹底的なデータ収集で金を確信

新・東洋の魔女が、12年ぶりに金メダル奪回 山田重雄監督率いる新・東洋の魔女が、12年ぶりに金メダルを奪回した。

 23歳のエース白井貴子、天才セッター松田紀子、荒木田裕子らの日立勢に、ヤシカのベテラン飯田高子、前田悦智子(三洋電機)らを加えた全日本は、決勝でソ連を押しまくり、わずか55分でストレート勝ち。第1戦からすべてストレート、1セットも落とさない史上初の完全優勝だった。

 山田のバレーは、「オレについてこい」で有名な東京五輪金の大松監督のスパルタ式とは一線を画すデータ重視型。

 コンピューターがまだ普及していない時代に、練習中から選手ごとのスパイク決定率やレシーブ成功率などを収集して毎日体育館に張り出した。もちろん、ライバルは徹底的に研究し、相手にあった戦術を編み出し、成功率が100%になるまで練習を繰り返した。

 この背景には、山田は、30歳代で臨んだメキシコ五輪で、故障と偽ってエースのリスカル隠しを実行したソ連・アフレジアニ監督に敗れ銀に終わった反省がある。

 山田は監督、選手の性格まで調べたデータから、大会前、ソ連の出場メンバーを予測。12人中11人まで的中させた。「勝てる」と確信して、その言葉通り勝ち取った金メダルだった。


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